財務戦略とは、経営戦略や事業戦略を実現するため戦略的に資金の調達と運用を行い、最適な資本構成を目指すことや、健全な財務状況を維持することです。

以前、経営の本質は「得た利益で何を生み出すのか」とお話ししましたが、財務的な視点から見ると、経営は「投資と回収の繰り返し」と言えます。つまり、利益を生み出すために投資を行い、回収した利益から更なる投資を行う。ということです。

経営者の中には、売上高と、資金繰りにばかり目が行きがちで、利益を生むために何に投資して、どのように回収するか、という認識が薄い方もいらっしゃいます。

そういった場合に陥りやすいのが、売上高を上げれば資金難が解決すると思い込まれてしまうことです。

売上高を上げるために営業強化の投資を行うとしましょう。例え売上高が上がったとしても、営業強化に多くの資金を使ってしまっては残る利益が少なくなってしまいます。利益の生み出し方を正しく理解していないと、本末転倒となってしまうのです。

では、利益の生み出し方を正しく理解するにはどうすればいいかというと、利益に与える影響が大きい要素を見極める。そう、前回ご紹介した利益感度分析です。どの要素をどう変えることで、利益にこのような影響がある、と理解した上でマーケティングオペレーションの指標を決めれば良いのです。

この変動費を〇〇円抑えるだけで利益がこれだけ残る、というシュミレーションが行えるようになり、利益を増やすために何をどうするかを判断できるのです。 財務戦略のひとつとしてマーケティングオペレーションのコストダウンをご紹介させて頂きましたが、資金調達に関わるものなど、財務戦略には様々な手法があります。

はい。もちろん大好物の分野です（笑）